ほらね。 やっぱりね。 やっぱり冗談だった。 心配して損した。 行く気がないなら、始めからそんなこと、言わないでほしい。 「待ったよ」 暗闇から声がして思わず私は叫びそうになった。 私の車に凭れかかるようにして柏木さんが立っていた。