「ハル」は黙り込んだ私の隣に腰を降ろした。 私は急に居心地が悪くなって、腰を上げた。 「どこ行くんだ?」 「保健室」 ハルの問いに短く答えた。 「具合悪いのか?」 「そうでもないけど」 「じゃあここに居ろよ」 有無を言わさぬ言い方だった。 それでも聞かないふりをして歩きだせば、私とハルの関係などあっさりと消えていただろう。 それなのに私は腰を降ろした。 それは私の心のどこかにあった、普通に生きる事を貫こうとしない何かが、この先の未来を予感して期待していたのかもしれない。