止めてくれ、桑原。 それ以上あたしに何も言わないで。 「モテるよなー、お前って…あ、こないだも告られてたよな」 …ドクン 桑原は、あたしが誰かと付き合っても何とも思わないのかな?? 早まる心臓を静まらせようと、ゆっくり小さく深呼吸する。 ヒラリと落ちてきた淡い桃色の桜の花びらを、桑原が右手できゅっと掴むのが見える。 「でも俺、嫌だな。 お前が誰かと付き合うの…なんか…何だろな!? ははっ、 お前はずっと俺の隣に居て欲しいんだ」 …ドクン