不安げに聞くあたしを、圭吾の鋭い瞳が捕らえる。 見つめられただけなのに、鼓動が早くなる気がする。 チョコを飲み込んだ、圭吾の口が開かれた。 あたしは緊張しながらその言葉を待つ。 「何これ!? とてもこの世の食べ物とは思えねぇ味がするんだけど・・・。何入れたんだ?」 思わぬ言葉に、あたしは「えぇっ!?」と間抜けな声を出す。 そんなハズはない。 材料も作り方もレシピ通りしたし、ちゃんと味見もした。 そんなハズはない。