俺をオトしてみろよ。~愛しのドクターさま~




あれから絵梨にゃんに、池谷くんと放課後のお勉強会が決定してしまったことを伝えると、何故か大爆笑。


最後の授業が終わると、「留年しないことを祈ってるよ」と笑いながら、あたしを置いてそそくさと帰って行ってしまった。


友達なのに。少しは助けてくれたっていいじゃん。


そして、絵梨にゃんが帰って行った直後に、そよ風のごとく現れた池谷くんと、図書館でお勉強会を開催したわけなんだけど。




「まずは、一番成績の悪い数学からしようか。まずは、微分から復習だね」



「微分……?」




ああ、色んな記号が出てくるヤツか。

といっても、数学って色んな記号が出現しすぎて、何が何だか分からないけど。


シャープペンシルを握り、池谷くんが指定してくる問題集の問題を解いていた……はずなんだけど。




「柚、ここはこの公式を使うんだよ!なんでこんな解き方してるんだ?」



「違う!さっき解き方教えただろ。なんで一回で理解しない?」




なかなか理解しないあたしは、池谷くんから数々の罵声を浴びせられていた。




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