机の上に、2粒の飴玉の袋が転がってきた。
「池谷くん、ありがとう!」
「池谷、あたしは桃味よりぶどう味のほうが好みなんだけど」
「黒木さん、毎回イチャモン付けるのいい加減やめて……。俺の寿命が縮むから……」
池谷くんは、前に比べたら関わることは少なくなってしまったけど、あたしと先生のことを応援してくれる友達として今は付き合っている。
池谷くんの浮いた話は今は聞かないけど、幸せになってほしい。
例えば……、
「ないの?ぶどう味の飴はないの?」
「黒木さん、俺の扱い雑だから。お願いだから柚と同じように接してほしいんだけども……」
「誰が池谷をあたしの柚と同等の扱いにするもんですか。そんなの100年早いわよ」
こんな感じにね?
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