顔を真っ赤にしながらもパスタを完食したあたしに、水樹さんは食器を片付けながら聞いてくる。




「ねぇ、柚ちゃんさ。今日って何時まで大丈夫なの?」



「へ……?」



「ちょっとおもしろい作戦思いついちゃってさ。これから柚ちゃんも協力してくれない?」



「で、でも……!水樹さんをこんなに拘束してたら、あたしが由梨さんに怒られるんじゃ……」



「大丈夫。由梨には今日柚ちゃんを連れてくることを話してるし、何よりも由梨が柚ちゃんのことを大好きだからさ」




ニッコリ笑う水樹さんには、やっぱり腹黒いオーラしか見えなくなってきた。




「俺を信じてみてよ。面白いことが起こるからさ」




胡散臭い水樹さんの問いかけは、ノーと言わせてくれないほど迫力があって。


あたしは「はい……」と頷くことしか出来なかった。



水樹さんは、一体何を企んでいるんだろう……。




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