……今、きっとあたしは夢を見ている。
だって、ずっと避けていた先生が目の前にいるし、お守りを差し出しているし、恥ずかしそうに手で口もとを覆っているし。
この状況、なに?
夢なら早く醒めて。
あたしの抑えていた気持ちが、溢れ出してきそうだから――。
「これ、くれるんですか?」
「さっきからそう言ってるだろ!何度も言わせるようなら処分する」
「いやいや、頂きます!これ持って明日から頑張ります!!」
慌てて先生の手からお守りを奪い取る。
あたしの手のひらに収まったお守りは、居心地がよさそうにくつろいでいるように見えた。
これ……あたしのために用意してくれてたのかな?
先生に問いかけたかったけど、嬉しさと困惑した気持ちがぶつかって、声にならなかった。
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