俺をオトしてみろよ。~愛しのドクターさま~




そして跡形もなくフラれたあたし。


それでも、こんなやり取りを交わせるこの環境が、あたしにとってはかけがえのない居場所だ。




「今日は池谷との勉強会はないの?」



「うん!最近は朝早くも勉強してたし、今日は明日に備えようってことになってるよ!」



「それにしても池谷、柚のためなら頑張るよねえ。朝早くから一緒に勉強するとか、やっぱり好きじゃないと出来ないよ」



「絵梨にゃん……」




その言葉で思い出すのは、池谷くんが数々放ってきた、甘いセリフ。




――「俺が笑顔にしてやる。幸せだって言わせてやる。

――覚悟して、柚」


「どんな表情も可愛い。だから柚のクリスマス、俺に頂戴?」――




やっぱりあたしは、池谷くんと付き合ったほうが幸せになれるのかな?


先生のこと、考えなくて済むかな――?




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