再び戻ってきた、俺とおばさんだけの空間。


いまだに混乱している、俺。




「柚ったら張り切っちゃって。きっとあの男の子と一緒に頑張ってるんでしょうね」



「男の子?」



「そうよ。最近の柚、同じクラスの男の子に勉強教えてもらってるのよ。前はクラスメイトって聞いてたけど、まさか男の子とは!」



「……」



「しかも1回だけその子のこと見たことあるのよね!柚が体調崩して診療所に来たことあったでしょ?あの時に柚のことを連れてきてくれたのよ!」




「もしかして柚の彼氏だったりして」と妄想を膨らませるおばさんをよそに、俺も懐かしい記憶を掘り起こしていた。


俺の推測だが。


いつか路上で、柚に告白してたヤツのことか?


アイツ、もう他の男に乗り換えたのか?




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