俺をオトしてみろよ。~愛しのドクターさま~




ふたりで外のガレージに出ると、先生が居候するときに持ってきていた黒いセダンタイプの車に乗り込む。


今日は日曜日で休診日の隣の診療所は、シーンと静まり返っていた。




「今日はどこにいくんですか?」



「ん?秘密」




そうイジワルそうに微笑む先生は、アクセルを踏んで車を発進させた。


その微笑みも素敵です!!先生!!


とは口には出して言えないけど……。



それにしても、先生の運転は安全運転であたしを目的地まで連れて行ってくれる。


細いけれどガッチリした手がハンドルを掴み、車のスピーカーからは流行りのロックバンドの最新曲が流れている。


先生ってこんな曲を聴くんだ、と新たな発見が出来て、嬉しくなる。




「昼、何食べる?」




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