「っていうわけでね!先生にデートに誘われちゃったのおおおー!!」



「はいはい、柚。興奮しすぎ。垂れ流されてる鼻水でも拭いたら?」



「え?鼻水!?」



「ウソだけど」




仮病で早退した次の週の月曜日。


いつも通りクールな絵梨にゃんの嘘に振り回されながらも、あたしは絵梨にゃんに日曜日のデートのことを報告していた。


相変わらず言葉には毒が混ざっているけど、それでも絵梨にゃんは「よかったね」とあたしの話を聞いてくれる。


やっぱり、絵梨にゃんが喜んでくれたら、あたしも嬉しいや。




「ねえねえ、絵梨にゃんは何かないのー?」



「柚。自分が幸せで浮かれてるからって、調子乗ってんじゃないわよ」



「す……スミマセン……」




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