先生に聴診器を当てられているあたし。
きっと、顔は真っ赤だと思う。
……そのくらい、緊張している。
「ん。背中の心音も聞きたいから、後ろ向いて」
「は……はい……」
あたしのドキドキ、きっと先生にもバレてる。
だけど先生は自分のせいで、こんなにも心臓の音が速くなっているなんて思ってもいないだろうな。
あたしは先生に背を向けた状態で、ずっと目をギュッとつむっていた。
「はい終わり。服戻して」
先生の一言で、あたしの背中からは聴診器の冷たい感覚が無くなっていった。
服を戻して先生に向き合うけれど、顔が持っている熱はなかなか下がってくれない。
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