その時だった。 大輝が私に気付く。 大輝は『みてたか?』そうたずねるようにゴールを指差す。 そして私をみて、無邪気に笑って口パクで『ゴメン。待ってて!』だって。 私はそれに笑顔で頷く。 ねぇ、大輝。 私、進路決めたよ。 大輝のおかげだよ。 早く、伝えたいな…。 私が料理の道に進むっていったら、あなたはどういう反応をするかな? きっと、『頑張れ』って背中を押してくれると思うんだ。