お婆さんだけでは心配だったので、俺達も一緒に交番へ行くことにした。

「お金はね、仕方ないけど、財布に入れておいた孫の写真だけは返ってきてほしいねぇ……。」

お婆さんはそう言っていた。





「すいません~。」

「はい、どうしましたか?」

交番に入り声を掛けると、すぐに返事が返ってきた。
そしてやってきた警官は、若い人だった。
二十五歳位?

「すいませんねぇ、お忙しい所。」

「おばあちゃんどうしたんですか?」

「財布を無くしてしまって……。この子達がここへ連れてきてくれたんだよ。」