「……ありがと、勝兄ちゃん。ちょっと、わかったかも。」 今、悩んでることは意味のあることだ。 だから、愛梨も隣にいてくれてるんだ。 俺、もうちょっと頑張ってみよう。 「大輝、お前はいい男になるよ。自分にとっての大切なものを、守れ。」 勝兄はそういって俺の頭をガシガシと乱暴に撫でた。 「……もっと強くなるよ。」 だって俺は、愛梨のヒーローだからな。 大切なもの、考えて目をとじれば真っ先に浮かんでくるのは愛梨の笑顔。 何よりも……誰よりも、お前が大切だよ、愛梨。