「木村の?」 彼女と久瀬が上手くいっていることが、木村のせい? 「んー、まぁ昼休みにでも聞いてみる」 「あぁ」 木村はまだ呆れたような表情のままだった。 その後、学校の下駄箱前で別れるとき、木村は「綾香から聞き出したこと、あなたに教える約束はしてないから」と言った。 「わかってる」 俺が苦笑いすると「賢明ね」と木村は笑った。