君の名前



「明日までには返してな」


俺はそう言うと、レポートをやるために机に向かい直した。






「今日、綾香ちゃんは?」


体を机に向けたままドアを見ると、まだ妹が入り口に立っていた。


宿題やれよ、と思ったが、それを言うと怒り出すのは経験上わかっていたのであえてそれは言わなかった。