「薫くんと、うまくいってるみたいねー。」
久しぶりに実家に帰ると、母がニヤけながら話しかけてくる。
「えっ? …普通だよ…」
なるべく平静に言ったつもり。
「プロポーズされたとか?」
「なっ、ないよ! そんなの!」
私たちの母親達は、テレパシーでも出し合ってるんだろうか…
「そう… 最近、料理も頑張ってるみたいだから、てっきりそうかと思ったけど。」
母は残念そうだ。
「・・・ねぇ、お母さん。
結婚して良かったと思う?」
「何? いきなり。」
母も仕事をしながら、主婦業をやっていた。
父は、いわゆる亭主関白な人で、家事を手伝ってる所など見た事がなかった。
母は、いつも忙しそうに一人で、何でもしていた。
そんな姿を見て思った。
『結婚は、女が損をするものだ』と。
だから私は、20代の頃から、結婚願望がほとんどなかった。
結婚する友人にも、どうしてわざわざ、苦労を背負い込むのだろうと思った。
母にも、昔言ってしまった事がある。
「結婚しても苦労するだけ。私は、嫌。」と。
久しぶりに実家に帰ると、母がニヤけながら話しかけてくる。
「えっ? …普通だよ…」
なるべく平静に言ったつもり。
「プロポーズされたとか?」
「なっ、ないよ! そんなの!」
私たちの母親達は、テレパシーでも出し合ってるんだろうか…
「そう… 最近、料理も頑張ってるみたいだから、てっきりそうかと思ったけど。」
母は残念そうだ。
「・・・ねぇ、お母さん。
結婚して良かったと思う?」
「何? いきなり。」
母も仕事をしながら、主婦業をやっていた。
父は、いわゆる亭主関白な人で、家事を手伝ってる所など見た事がなかった。
母は、いつも忙しそうに一人で、何でもしていた。
そんな姿を見て思った。
『結婚は、女が損をするものだ』と。
だから私は、20代の頃から、結婚願望がほとんどなかった。
結婚する友人にも、どうしてわざわざ、苦労を背負い込むのだろうと思った。
母にも、昔言ってしまった事がある。
「結婚しても苦労するだけ。私は、嫌。」と。



