重い・・・・



今日はスーパーの特売日で、必需品を買い込んだ。


特に水とお米がズッシリくる。



「薫の奴…。あんたがご飯食べるようになって、炊く方は大変なんだからね!!」



ブツブツ言いながら玄関を開ける。



彼がいつも履く靴の横に、見慣れない男物の靴。 こんなの履いてたかなー…



「ただいまー。あー疲れた! 重い!!」


台所に荷物を下ろし、体を起こした私は、そのまま固まってしまった。



「おかえりー。」 という薫の声が聞こえるけど、


目の前にいるのは、知らない男の人。



その人も私を見て、目を丸くしてる。 



「直人! どういう事だ?!」


自分の部屋から出てきた薫に向かって、その人が叫ぶ。 何か・・・ まずい?・・・



気まずい空気の中、


「あー。住み込み家政婦さん。 言ってなかったっけ?」


と、薫はのんびりと言う。そして


「この人、俺のマネージャー。 井上さん。」


と、私に紹介までしてくれる。



「あの… すみません… えっと… 」


何か言ったほうがいいんだろうけど、上手く言葉が出てこない。