「おはよぅ…」
ボーッとしながら、母に声をかける。
「あぁ、おはよ。パンでいいんでしょ?」
「うん… ありがと…」
実家に戻ってから、一週間ほど過ぎた。
30才を過ぎたころから、早く結婚しろと言われ続け、うっとおしくて出た実家。
突然戻って来た娘に、両親も驚いていた。
でも私の異変に気付いたのか、詳しい事は何も聞いてこない。
何もしなくても、テーブルにつけば食事が出てくる。
子供の頃は、そんな事は当たり前だと思っていた。
でも一人暮しをすると、本当に母親の有り難さが分かる。
今は、いろんな人に助けられ、守られて大きくなったんだと感じる事ができる。
「何にやけてんのー? 気持ち悪い。仕事の時間大丈夫なの?
あっ! 本田直人だ! お母さん、この人好きなのよねー…」
私から、パッとTVに視線を移した母の言葉に、思わず手が止まる…
私もTVに視線を移す。
芸能コーナーで、薫のコンサートツアーがファイナルを迎えたと告げていた。
ボーッとしながら、母に声をかける。
「あぁ、おはよ。パンでいいんでしょ?」
「うん… ありがと…」
実家に戻ってから、一週間ほど過ぎた。
30才を過ぎたころから、早く結婚しろと言われ続け、うっとおしくて出た実家。
突然戻って来た娘に、両親も驚いていた。
でも私の異変に気付いたのか、詳しい事は何も聞いてこない。
何もしなくても、テーブルにつけば食事が出てくる。
子供の頃は、そんな事は当たり前だと思っていた。
でも一人暮しをすると、本当に母親の有り難さが分かる。
今は、いろんな人に助けられ、守られて大きくなったんだと感じる事ができる。
「何にやけてんのー? 気持ち悪い。仕事の時間大丈夫なの?
あっ! 本田直人だ! お母さん、この人好きなのよねー…」
私から、パッとTVに視線を移した母の言葉に、思わず手が止まる…
私もTVに視線を移す。
芸能コーナーで、薫のコンサートツアーがファイナルを迎えたと告げていた。