寮だと告げると、少し目を見張った大地。
「それは……内緒にしたほうがいいよな」
そう大地から言ってくれたので助かった。
「じゃ、出ようか」
その言葉を合図に、私たちはバーガーショップをあとにした。
ショップを出て、ナツは駅のホームへ、私たちは寮へと向かった。
道中も大地はかなり面白くて、まるで昔から友達だったような気になる。
いつしかお互いに、
小突いたり、つつきあったりしながら、
お腹を抱えて笑いあっていた。
寮までの道は本当にあっという間で、寮の塀が見えたときには、
少し名残惜しくすら感じていた。
「あ、見えてきたな。あの寮だろ?」
指差した大地の仕草と言葉に、
うん、と頷きかけて止まる。
塀のところに、人影が見えた。
よくよく目を凝らしてみると……
げげっ



