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バーガーショップは駅構内にあって、寮とは方向が違う。
到着してみると他校生なんかも多くて、結構混雑していた。
私とナツでなんとか席を確保している間に、大地がまとめて買ってきてくれ、ナツの強気な交渉で大地のおごりということになった。
なんだか申し訳なくてこっそり謝ると、
「ぶつかったお詫び」
とおどけた笑顔が向けられた。
三人での会話は話題の尽きることがなくて、
時折私のわからない中学校時代の話もされたけど、
ナツも大地も話すのがうまくて、私は終始笑いっぱなしだった。
あっという間に時間が過ぎて、バーガーショップの窓から見える景色が真っ暗になっていて驚く。
「ヤバい、そろそろ帰んないと」
ナツのその一言でお開きになるのが決まった。
ナツが住んでる白川は、この駅から電車で一つ。
「私んちは駅前みたいなもんだから、大地、アヤを送ったげて」
「えぇ!?悪いよ」
そんな私の意見は、大地に笑顔でスルーされた。
「家どこ?送るよ」



