イジワルな俺様の秘密ライフ



海翔様が優雅に史料室を出たところで予鈴が鳴った。



なし崩し的ではあるけれど、でも約束通りケバ子はナツに謝罪の言葉を口にした。



偉そうな態度にどっちが謝罪してんだかわからない状態だったけど、

それでいいとナツは言ったから、私は黙っていた。



むしろ謝られたことに釈然としない様子だったナツ。


余計なことをしたようで、申し訳なく思った。



教室に戻ったら本鈴が鳴り、本当に昼食を食べる時間はなかった。



それも含めてナツには迷惑をかけたから、放課後にどこかで奢ろうかななんて考えながら、

空腹でしくしくと痛むお腹を抱え、午後の授業を受けた。



――――――――…


そして放課後。



担任に呼び出され、みっちりと遅刻について怒られたあと、

私はナツの待つ教室へと急いだ。



午後の授業の合間の休み時間に、

ナツと放課後にバーガーショップに行く約束をしていたから。



今月のお小遣い、早くもピンチだなぁなんて思いながら、

私は廊下を急ぎ足で歩いていたから、少し反応が遅れた。