そらすことの出来ない何かがそこにあった。 見つめた瞳は少しずつ私に近付いて。 近付く距離に、閉じられていくまぶた。 キラキラは少しずつ影をひそめて。 すっかり覆われてしまったころ、 海翔様の唇が、私の唇に優しく触れた。 繋いだ手はゆっくりとほどかれて、 その代わりに、海翔様の腕が私を包み込む。 優しさに包まれながら、私はゆっくりと目を閉じた。