二人の奮闘の甲斐なく、チャイムという絶対的支配者により、

私たちは分断された。


海翔と大地は先生に見とがめられ、教室へと追いやられたのだ。


男子生徒たちはというと、

「具合の悪い桜野さんを保健室に連れていきます」

というベタな言い訳に先生たちは騙された。



もっと疑って下さい!



さらには純粋さのあまり、「うちの生徒にこんなにもたくさん優しい生徒がいたなんて」と感極まって泣き出した先生もいるという始末。


うん……なんか男子生徒たちも感激してその先生の前で号泣してたけど、

あんたら嘘ついてるからね?


私は具合悪くなんてない、

これは拉致なんだからね!?


それともあれか、

罪悪感の涙か、後悔の号泣か!