あれ、なんだかナツ、泣きそう……?
そう思わせるような表情をしたのは一瞬で、
すぐにいつものナツの顔つきへと戻る。
その変化に大地は気付かなかったみたいだ。
なぜならその時私に向き直り、私を見つめながら話しかけてきたから。
「そういえばアヤ。
今朝のメールのことなんだけど、さ……」
言いにくそうな大地をキョトンと見て、『今朝のメール』という単語を脳内から検索する。
私今朝大地にメールなんてしたっけ……??
そしてハッと思い出した。
海翔が勝手に送ったやつだ……!!
「ごめん大地!!
あ、あのね、そのことなんだけど……」
私が事情を説明しようとしたとき、大地の瞳が揺れた。
「……別に、いーよ。
気にしてねぇ」



