イジワルな俺様の秘密ライフ



わ、私の意見……?


教室中の視線が集う、この状態で……?



仲の良い友人はまだナツしか出来ていない。



しかも海翔様と下校したことによる羨望と嫉妬の誤解すらまだ解けていなくて、

完全なるアウェイのこの状況で。



「い、いったい何を……」


一体何を言えばいいのだろうか。



何をどう言ったら許されるのだろう。



そもそも許す許さないの話だったかな?



元々の元凶は私なのに間違いないのだけれど、

何がどうなってこうなったのかがわからないことに、今ようやく気が付いた。



「えと……なんで二人は言い争ってたんだっけ……?

な~んて……へへ」

ふざけた答えであることは間違いない。


現に大地は「おま……!」と絶句してすんごい形相で睨み付けてきたし。


でも海翔様はふわっと笑って、私の頭をぽんぽんと軽く叩いた。



その瞳はどこか誇らしげで、満足そうで。



よくわからないけど、私はほっと息を吐いた。