「はいストーップ」
またもや一触即発の危機に陥りかけた教室の空気を変えたのは、ナツだった。
「はい離れて離れて」
海翔様と大地の間に体を割り込ませ、ナツは二人を離れさせた。
海翔様も大地も、ナツにのまれているのか、反論も無視もせずにしぶしぶながらも大人しく間をあけた。
「大地も海翔様も。
当人の意見を聞かずに火花散らさない!」
ナツ大明神の一声で、海翔様と大地は私に視線を向けた。
必然的に教室中の視線が私に突き刺さる。
ううう、いたたまれない……
そんな中、ゆったりと海翔様が口を開いた。
「確かに。
じゃあ、本人の意見をきいてみよう」
え。



