幸せそうな二人に別れを告げて、

あなたの日常の中で、再び足を踏み入れることがあるかわからない店に背を向けて、


夜の帷が下りた道を、家へと向かう人の波に混ざって、あなたは電車の時間を気にしながら歩き出す。



明日には忘れているのかもしれない、ほんのひとときのおとぎ話の余韻に浸りながら。