ボーン、ボーンと鳴る壁の時計を見上げて、
あなたはお金を払って、

水底のような空間を後にする。


振り返ると、
テーブルの上の青い魚は、ヒレを閉じて静かに泡を吐き出して沈んでいくところだった。


赤い髪のマスターが店の外まで見送ってくれて、

その後ろからは、青色ではなく真っ黒な長い髪をした女性が「今度はお魚も買っていってくださいね」などと言いながら顔を出した。