泣いた赤色、うたかたの青

ある朝、少年は目が覚めて、
ひとりで暮らしている小屋の外に出て驚きました。


朝露に濡れて、そこには自分と同じくらいの歳の女の子が一人眠っておりました。

女の子は体をしばられていて、少年の家の前のきりかぶにくくりつけられていました。


少年は自分が夢を見ているのだろうかと疑って、なんども目をこすりました。



女の子の髪の色は、あざやかな青色をしていたのです。



まるで沢の淵を覗き込んでいるように、

うすいカワセミの羽の色から、深いるり色に変化している
不思議な色の髪の毛でした。