それからというもの、
少年は一人で猟師の仕事をして稼ぎながら暮らしておりました。

体が大きくなっていた少年は、おじいさんがこなしていた仕事ならば
何とかこなすことができました。


けれども、時々村に降りると、
自分と同じくらいの歳のこどもはみんな

お父さんやお母さんと一緒に暮らしていて、

そしてひとりぼっちで毎日猟師の仕事をしている自分と違って

友達同士で楽しく遊んでいるのです。


玉を蹴り合ったり、

縄をぴょんぴょん跳んだり、

かくれんぼという楽しそうな遊びをしていたり、


少年はそれが羨ましくてたまりませんでした。


自分もあの中に入って遊べたらどんなに素敵でしょう。


けれども、少年が声をかけると


どの子も

「山の子が来た!」
「山のおばけの子が来た!」

そう叫んで逃げていってしまったり、

ときには石をぶつけてくる子までいました。


みんな、お父さんやお母さんに

「あの子とは遊んではいけないよ」

と言われているのでした。