私は自分の服を確かめる。


確かに悠斗に会うからって、この前買ったばかりのオフホワイトのワンピースにミュールだけど。


普段はもっとラフな格好のほうが好みなんだけど。


…お洒落したのを責められるって…なんか悔しい。


「そんな、変な格好してないよ。もっと派手な子たくさん歩いてるって。
それに、私なんて全然大学でも声かけられないし、悠斗が思ってるような心配する事なんて、全然ないのにな…」


私が少し笑ってそう言うと、悠斗が立ち上がって近寄ってくる気配がして顔を上げる。



そして視界が回って、私は…


悠斗に押し倒されていたんだ。


その時の私の心拍数の上がり具合といったら…

心臓発作を起こしそうな位の勢いだったと思う。


一声出すのが精いっぱいだった。


「…あの…痛いんですけど…」