悠斗がバスルームから上がっても、なんだか目を合わせられなくて。 気まずい雰囲気で、しばらく黙っていた。 「ごめん…亜矢」 悠斗が、辛そうにそう言うから、私は首を横に振る。 悠斗は、私の所まで来て、そっと頭を撫でた。 「抱き締めても、いい…?」 いつか聞いた事のあるためらった声を聞いて、私ははっとした。 私だって今、悠斗を、 ものすごく傷つけたんじゃないの…? 「…うん」 そう答えると、ちょっとほっとしたように笑って、 優しく抱き締めてくれた。