「すみません!」


「あっ、勉先生、大変な事になってますよ……今のワクチンでは…現地にも中々入れなくて、WHOも感染を恐れて、なかなか…」


「……誰か一人、誰か一人、着いて来てくれる人がいませんか?」


「ん、まさか、現地に……」


「誰かが、私たち医師が一人でも行って助けないと、ウィルスの悪魔を特定しないと、誰か一人いませんか」


「わかりました、問い合わせて、明日にはご連絡致します」


勉には、思いがあった
あの日からティアラの村も自分の故郷、そして、ティアラの村を守ると……ずっとそう思っていた


「ただいま、ティアラ。俺、明後日に村へ向かう、用意だけしてくれるか」


「勉…何言ってるのよ!」

「なんだよ、その顔は、俺がまるで死にに行くみたいじゃないか(笑)大丈夫だよ、原因と状況を確かめにいくだけだから」


「感染したら……やっぱり行かないで…」


「大丈夫だ。俺に、ティアラの村を救わせてくれないか」


「……勉」


未確認新型ウィルスは猛威を震うも、移動感染ルートを断たれてる為か、その場所にとどまっている