妹A ~5人兄弟+1~


―帰り道―



「お疲れさまでした!」



本屋が閉店し、仕事を終えたスバルが店長の優に声をかけた。



「お疲れさま。気を付けて帰れよ」



いつもの優しい笑顔を見せる。



「うん…」



「何だよ。何か用か?」



優は書類から目を離して、何か言いたそうなスバルを見た。



「あのさ、夕方、ちょっと騒ぎ起こしちゃって…」



申し訳なさそうに下を向きながら元気のない声で言う。



「騒ぎ?」



「すいませんでした!!」



上体を45度まで折り、謝った。



「あぁ、悲鳴の事か?」



優は何となく思い出した顔をする。



「あれ、ほんとは…」



「ったく、女はしょうがないよな?ゴキブリ見ただけで叫ぶんだからなぁ。でも泣く事ないよな?」


笑ってそう言うと書類に視線を戻した。



「優にぃ、あれは…」



「早く帰れよ。きっと朋がカレー作って待ってるから」



もう1度、優しく笑った。