声に気付いたスバルが振り返った。
「映画!さっき言ってた映画のチケット!」
麗花が右手を大きく振る。
「あぁ、悪い。また後でな。急ぐんなら他のヤツ誘ってくれ」
大声でスバルが返す。
「そんな…」
スバルはまたさっさと歩き出し、つかさはニッコリ会釈した。
「誰よ…アンタ…」
握ったチケットがくしゃくしゃになって行く。
「アンタには渡さないからね!!」
小さく呟いたつもりがつい力が入って、周りに聞こえてしまっていた。
「怖っ…」
生徒たちが小声で呟くのが聞こえた。
「ちょっと…、あの、何でもない!何でもないからね!」
麗花は作り笑いを振りまきながら、スバル達とは別方向に早足に消えて行った。
「映画!さっき言ってた映画のチケット!」
麗花が右手を大きく振る。
「あぁ、悪い。また後でな。急ぐんなら他のヤツ誘ってくれ」
大声でスバルが返す。
「そんな…」
スバルはまたさっさと歩き出し、つかさはニッコリ会釈した。
「誰よ…アンタ…」
握ったチケットがくしゃくしゃになって行く。
「アンタには渡さないからね!!」
小さく呟いたつもりがつい力が入って、周りに聞こえてしまっていた。
「怖っ…」
生徒たちが小声で呟くのが聞こえた。
「ちょっと…、あの、何でもない!何でもないからね!」
麗花は作り笑いを振りまきながら、スバル達とは別方向に早足に消えて行った。

