妹A ~5人兄弟+1~

「待ってるから。海に行く約束、忘れるな」



この笑顔、忘れない…



「忘れない。絶対に。水着姿、楽しみにしてて!」



「ばか」



優が照れる。



つかさの目に、また涙が込み上げて来る。



電車の音が遠くに聞こえた。



優はもう1度つかさを抱きしめた。



電車がまとうように連れて来た風が、2人をそっと割いた。



つかさは何か言いたかったが、言いたい事が有りすぎて言葉にならない。



優はトランクを電車に乗せた。



ゆっくり閉まるドア。



口びるだけが動く。



動き出した電車を優がかけ足で追う。



つかさは精一杯の笑顔で手を振った。



きっと、




きっと、



また会える。



今は少し、手を離すけれど。



必ず、また探し出すから。



オレの……



誰にも譲れない―




『妹A』




優とつかさの手には、それぞれ四ツ葉のクローバーが握らていた。





―完結―




拙い文章を最後まで読んで下さり、ありがとうございました。


心を込めて書きました。

あなたに読んで頂いて、感謝の気持ちで一杯です。


―美桜―



2008年10月9日 【完】

2010年6月15日 改訂版【完】