妹A ~5人兄弟+1~

優は必死で階段をかけ上がるとホームに出た。



風をまといながら、電車が滑り込んで来る。



肩で息をしながら、ホームを見回す。



人混みに紛れて赤いトランクが見えた。



「あれだ…」



優は電車に乗り込む列を壊しながら、先へ走って行く。



「つかさ!!つかさ!!」



優はありったけの大声で叫んだ。



赤いトランクの動きが止まる。



反対に人混みは一気に電車の中へと流れて行く。



2つの影だけがホームに残った。



発車のベルにもその影は動かない。