―走れ―
優は玄関を出ると勢いよく走り出した。
気持ちが、どんどん先へ走る。
「どこへ行けばいいんだ?」
そう呟きながらも足は止まらない。
こんなに思いっ切り走ったのは子供の頃のリレーの時以来。
あの時は確か1位になった…
「まだまだイケるな」
駅前に出た時、1軒の店が目に入った。
洒落た雰囲気にふと立ち止まる。
「あっ…」
優はジーパンのポケットを探り財布を確認すると中に入って行った。
明るい店内には可愛い小物やアクセサリー、香水が綺麗にディスプレイされていた。
優は馴染めない雰囲気に少し気後れしながらも、何かを想って気付けば笑顔になっていた。

