誰も何も言わず、ただ優の次の言葉を待っている。



優は兄弟達の顔を確かめるように1人ずつ見た。



最後に…スバル。



大きくて目力のある目は子供の頃と変わってない。



「スバル、今から言う事をしっかり聞いてくれ」



「うん…」



スバルは不思議そうな顔で優を見る。



「彼女…、夏川つかさの事で大事な話がある」



スバルの目が大きく開いた。



駿も朋も空も、空間全部が緊張に包まれた。



「探偵事務所に行って、大事な事が分かった。その事をちゃんと自分で確認するのに時間がかかって。…彼女のご両親に話を聞いた」



スバルは身動きひとつせず、優の言葉の先を息を飲んで待った。