「スバル!!スバル、いるか!!」



いきなり玄関のドアが開いて、靴を蹴っ飛ばすように脱ぎながら優が帰って来た。



「優にぃ、何だよ!どうしたの?」



ハァハァと肩で息をしてよたつく優をみんなが出迎えた。



「水…、水!!」



「水?…ちょっと待って!」



朋が素早く冷蔵庫から水を取り出し、透明なガラスのコップに注いで渡した。



優は真夏に水やりを忘れられた向日葵のように、一気にそれを体内に吸収した。



「…っあぁ。上手い!!ありがとう」



優の顔が和んだ。