「スバル…、スバル…」
朋が静かにスバルの部屋のドアをノックする。
「スバル…、起きてる?寝てる?」
返事がないからそっとドアを開け、隙間からちょっとだけ顔を覗かせて辺りを探る。
意外に綺麗に片付いた部屋。
ベッドの反対側を向いている為に顔は見えなかったが、スバルは寝ているように見える。
「…おやすみ」
朋は出来るだけ音がしないようにゆっくりドアを閉めた。
明るい朝の光りが射し込む部屋。
スバルの目には、全てが滲んで歪んだ光りの屈折となって映る。
「オレだけ…。空回りしてたのか」
どこからともなく押し上げられて来る様々な感情に、地獄のそのまた先に突き落とされたような気分だった。

