妹A ~5人兄弟+1~

「何?どうしたんだよ?」



綺麗に潤むつかさの瞳にスバルは全てを忘れ、気付けば強く抱きしめていた。



お互い、優しい温もりを感じながら、これは『兄妹』の血の繋がりの温もりだと言い聞かせた。



スバルの心は収拾がつかなくなりそうな程、乱れている。



「離し…て…」



力無くスバルの胸に体を預けていたつかさが静かに呟く。



スバルはハッとして、つかさを離した。



「何があったんだよ?」



「ごめん。何でもない」



「何でもないって。そんな訳ないだろ?何で目が真っ赤なんだよ」



スバルの口調が荒くなる。



「これは…病気。結膜炎だから」



つかさはうつむいたまま。
スバルが自分との事をどこまで知っているのか分からない以上、何も言えない。
さっき、弱さを見せた事を後悔した。



「しょーもない冗談言うな!!」



心配が怒りに変わる。
それは今のやり場のない想いさえ吐き出している。



「いっそ、冗談なら良かったのに!!」



「何の話だよ」



「何でもない!スバルには関係ない」



言葉にしたい想いはこんなのじゃないのに。
つかさの目に冷たい涙が溢れて来る。



「関係なくても言えよ。お前の力になりたいんだよ」