妹A ~5人兄弟+1~

スバルはひとつの賭けをした。



もし、今、会えなかったら―



出会う人じゃなかったんだ。



そしたら…
そしたら、諦めよう。



心の中では激しく葛藤する本心。
会いたい…
けど、会えないでいて……



スバルの頬に一筋、透き通る雫が流れた。




ひときわ大きな桜の木の側を走り過ぎた時、何かが瞳の端に映った。



桜の木にもたれてしゃがみ込んでいる小さな姿。



スバルは立ち止まり、身を震わせる。



「つか…さ?」



その小さな肩がピクンと跳ねた。



膝に付けていた顔がゆっくりと上を向く。



「お前…、何でこんなとこにいるんだよ?どうしたんだよ。家は?帰らなかったのか!?」



スバルは今すぐ抱きしめたい感情をありったけの理性で押し殺す。



「スバル!!」



つかさが泣き腫らした顔で立ち上がった。



「どうして?」