妹A ~5人兄弟+1~

「黒帯か…」



空は下を向いてフッと笑った。



「もっとマシな嘘つけよ…」



小さな声で呟く。



つかさの…抑えた泣き声が聞こえて来た。



「悪かった…」



後ろを向いたままの細い背中がまだ震えている。



「ただ…、これだけは誤解すんな。オレは興味本意で聞いた訳じゃない。オレは…オレはさ、お前が…」



「もう…、いいです」



つかさの声が空の言葉を止める。



「いや、さっきは興奮してあんな事言ったけど…」



まだきちんと伝えてない想いを伝えようとするが、傷付いて聞く耳を持たないつかさには届かない。



「ほんとに。もう、いいですから」



吐き捨てるように言うとつかさが走って行く。



「おい!まだ話が……」



もちろん、つかさが立ち止まる事はなかった。



「ただ…優にぃが好きなら…、オレは…、オレは、優にぃを傷付けて欲しくなくて。優にぃの気持ちを受け止めて欲しくて…。許されない運命だとしても…」



空の両手の拳が震えている。



「チクショー!!ほんとはこれが言いたかったんだ!!!」