妹A ~5人兄弟+1~

「マジかよ…」



駿は深くため息をつくと夜空を仰いだ。



やけに星が光って見える。
このまま2人でここに寝転んで、何もかも忘れて眠れたら…



辛い気持ちをどこかへ逃がしてしまいたかった。




「…優にぃ、大丈夫だった?」



やっと駿が口を開く。



「オレは…、もう済んだ話だよ。何とも無い」



「それならいいけど…」



優の明らかな嘘が痛々しいが、これ以上突っ込んで聞ける訳もない。



「優にぃ、誰も通ってないよ」



駿は優しく微笑んだ。



「子供の頃さ、泣きたくなったら2人でよくここに来たよね?あんまり人が通らない夜にさ、こっそり。でさ、川に向かって叫んだよなぁ」



駿は川の方を向いた。



「そうだったな。バカ野郎!!とか、お母さーん!!とか。辛い時はいつもここだったな」



優は静かな川面を見つめた。