妹A ~5人兄弟+1~

優は側の大きな桜の木を見上げた。



「今年はみんなで花見に行けなかったな…」



ゆっくりと視線を落とした次の瞬間、優の瞳は大きく見開いた。



「ス…バル?」



20m位先を誰かとじゃれながら嬉しそうに歩いて来るスバルがいた。



その横にいるのは―




長い髪を軽く風に遊ばせ、切ない程愛しい笑顔を見せている、



優の心を奥底まで満たして行く、つかさ…



「何で…?」



優の体は闇に捕まれて動けなくなった。



「何で…?」



押さえつけていた感情が沸き上がって来るのを、必死でこらえる。



とっさに隠れようと考えたが、どうしても足が動かない。



会っちゃいけない―



のに。



もう1度会いたい気持ちも嘘じゃなかった。