「そうだな。いつも光ってるしな。エライよ」



夜の暗さがつかさを少し大人びて見せる。



「バカ」



スバルはいつの間にかつかさのわずかな微笑みにもワクワクし、言葉のひとつひとつを胸で繰り返していた。



「スバルってムードないんだから。…北極星って、何か力強くて好きなの。いつも…いつ見てもずっと同じ場所に居るでしょ?見つけるだけで安心する。今日も居た…って」



ふと、つかさの脳裏には優の優しい笑顔が浮かんでいた。



と同時に胸がズキッと痛む。



「北極星はつかさの癒しなんだな」



「うん。そう。昨日まではね」



つかさはスバルの横に座った。



「今日からはスバルがいるから」



つかさはゆっくりスバルの肩にもたれて行く。



複雑な気持ちに気付きながらも、気付いてないように鍵をかけながら。




今は2人ともこの時間と空間と、全てを愛おしく感じていた。